日々とお知らせ:2017年4月

鍼灸香里治療院、西村の日記と治療院のお知らせ。

不妊鍼灸を受けて頂いている患者さんから、妊活中の食事や栄養、そして 生活習慣 などについて質問をうけることがあります。

今回は 普段よく口にするものと妊娠率、出生率に関する興味深い報告がありましたので紹介したいと思います。

特に 男性パートナーの方に とても関係する内容なので 男性の方にも ぜひ目を通していただきたいと思います。

 

ハーバード大学とマサチューセッツ総合病院との共同研究「EARTH Study」により、ARTに臨むカップルの 男性パートナー171名の 過去1年間の1日当たりのカフェインとアルコール摂取量を調査し、その後

① 精液検査

② その後のカップルの205周期の治療成績

との関連を調べるというデータがとられました。

 

その結果、アルコールやカフェインの摂取量と精液所見に関連はみられませんでした

しかし、その着床率、妊娠率、出産率には優位な差がみられました

 

男性パートナーのカフェイン摂取量が

最も多かったグループの出産率は19%。

最も少なかったグループの出産率は55  でした。

 

また、男性パートナーがアルコールを

最も多く摂っているグループの出産率は61%。

最も少なかったグループの出産率は28   という結果でした。

 

この調査の場合、カフェインはコーヒーから、

アルコールはビールから摂取という答えが多かったのですが、

ではどのくらいのならセーフで どれくらいがアウトなの?  って思われますよね。

 

カフェインについては少ないグループ順に平均115mg、232mg、361mg。

コーヒー1杯のカフェイン量は100150mgなので、

この研究では男性パートナーが一日にコーヒーを

1杯飲むグループ、2杯飲むグループ、3杯飲むグループということになります。

 

1日に飲むコーヒーの量が多くなればなるほどARTの成績が下がっているという結果です。

 

また、別の研究では、カフェインを300mg以上摂ると精子のDNA損傷率が上昇する(Hum Retrod. 2007; 22: 180)と発表されています。

DNAの損傷は もちろん女性側のリスクにもなりますね。

 

アルコールについては多く摂っている方が出産率は高くなっていて意外・・

と思われるでしょうが 成績が良かったグループでもその量はビール小ビン1本~中ビン2本弱ということですので、飲めない人が無理に飲む必要はありません。

飲める人でも缶ビール1本くらいにしておいた方がいいのではないでしょうか。

 

以上のことから、妊活中のカップルはカフェインの摂取には特に注意した方がよさそうです。

 

【コーヒー以外でカフェインを含むもの】

・眠気覚ましのガム

・チョコレート

・ココア

・お茶・紅茶

・栄養ドリンク

 

お茶の中では 麦茶やルイボスティーにはカフェインが入っていませんし

どうしてもコーヒーが・・という方は、代替コーヒーのタンポポコーヒー(カフェインは入っていません)などを使われてもいいと思います。

 

あまりダメダメと思ってストレスになってはいけませんが、量をコントロールしたり、少し楽しみ方を変える、といったことから始められてはいかがでしょうか。


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2017年4月25日 20:14

今年も また、桜を楽しむ季節がやってきました。

桜、といえば もうここ何年も 家から歩いて行ける

この大阪市立大学附属植物園の枝垂れ桜のライトアップがお決まりです。



毎年、開花に合わせてわずかな期間のみライトアップをされるので、

予定が合わない時もあるのですが 

今年はちょうどお休みの日が期間内にあたり、

夕方にふらっと出かけてきました。


sakura.jpg


何度みても、闇に浮かび上がる桜の荘厳さと迫力にただただ感心の言葉しか出ず、

今年も何度も  『すごいな~』、 『キレイやな~』、を

連発してきました。



少し花冷えの夜・・ こんな夜はホットワインがぴったり、

とつぶやいた今年のお花見でした。

2017年4月13日 13:30

体外受精では 卵巣を刺激して 時には10個以上の卵を採卵します。

でも、自然な生理周期では ほとんどの場合1個の卵子のみが排卵されますよね。

 

では、体外受精では なぜ一度に複数の卵が採卵できるのでしょうか。

 

 

その前に、まず 卵巣の中で卵が育っていく仕組みを説明していこうと思います。

 

卵巣の中には卵子の元となる原子卵胞があり 一回の生理周期に 約1000個の原子卵胞の中から1個が 主席卵胞 として排卵されます。

つまり、1生理周期に999個は無くなっているのです。

その1000個の中から1個が選ばれて排卵されるそのしくみは・・

 

その指令は まず脳の視床下部というところから GnRH(ゴナドトロピン-リリーシング ホルモン、性腺刺激ホルモン放出ホルモン)が分泌されることから始まります。

GnRHは視床下部の下部にある下垂体の前葉を刺激して文字通り性腺刺激ホルモンの分泌を促します。


ゴナドトロピン=性腺刺激ホルモン とは FSH(卵胞刺激ホルモン)LH(黄体化ホルモン)のことを言い、下垂体から分泌された FSHLHは血流に乗って卵巣内の卵胞へ届きます。

卵胞は卵子の周りを包む細胞で 内側から顆粒膜細胞、そして基底膜を挟んで莢膜細胞 という層構造になっています。

 

卵胞に届いた LHは外側の莢膜細胞にくっついてコレステロールを原料にしてプロゲステロン(黄体ホルモン)とアンドロゲンを産生します。

(実はアンドロゲンから男性ホルモンのテストステロンも産生しています。)

莢膜細胞で産生されたアンドロゲンは 基底膜を通過して顆粒膜細胞でFSHの刺激によりエストロゲンへと転換されています。

 

これらエストロゲンを作る力はどの卵胞も同じではなく、 FSHに対する感受性が高い卵胞数個が大きくなっていきます。

そしてその中でエストロゲンを産生する力が最も高い卵胞は、さらにFSHに対する感受性が高まりエストロゲンをより多く作り出します。

エストロゲンの濃度が高くなると下垂体からの FSHの分泌量を抑制するので FSHに対する感受性が高くない卵胞は成長できなくなり退縮してしまいます。

また、LHの濃度も高くなり LHサージ を起こし生き残った卵胞から排卵させるのです。


これが自然な月経周期による排卵の仕組みです。

 


体外受精では、たくさんの卵を育てるために FSHをより多く、長く卵巣に届けなければいけません。

クロミッド や FSH製剤 を使いますが、そうすると先に書いた機序でLH濃度が高くなり勝手に排卵してしまいます。

それを防ぐために LH濃度を抑えて排卵しないようにして FSHの刺激を続けることで自然では淘汰されてしまう卵胞も大きく成長させることができるのです。

アゴニストアンタゴニスト とよばれる方法です。

 

このようにして、体外受精では 複数の卵の採卵が可能になります。



鍼灸の施術では 卵巣への血流を促進でき、採卵成績も 鍼灸前に比べて良好になっているという統計があります。 

 

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2017年4月 5日 14:13