鍼灸香里治療院の鍼灸施術
70代前半・女性(末梢性顔面神経麻痺/発症より2ヵ月で来院)
起床時に瞼が下垂、口元に力が入らない状態で総合病院を受診され末梢性顔面神経麻痺と診断。EnoG40%、中等度の麻痺で 抗ウィルス剤、ステロイドの点滴治療を1週間受けられる。発症より2ヵ月後に鍼灸施術開始。来院時の柳原法は16点で瞼、口角に動きづらさがみられた。来院より3週間/鍼灸3回で口角の動きの左右差はなくなるが、口元から液体が少しもれる、流涙の症状が残る。その後 その両方が徐々に改善され、来院より3ヵ月と7日/鍼灸12回で柳原法34点に。日常生活に支障がなくなり鍼灸終了された。
60代後半・女性(ベル麻痺/発症より17日目に来院)
起床時に左眉と左瞼が下垂し、午後には口の動きも悪くなってきたが、発症日が休日だったため2日後に近隣の耳鼻科~総合病院を受診。ベル麻痺と診断された。通院でのステロイド投与を8日間続け、10日目のEnoG値は25%。その後17日目に当院での鍼灸開始。初回柳原法10点で、閉眼できず、口角が動かない状態で来院される。その後、来院より20日/施術4回目で瞼は完全に閉じることができるようになり、口角も外側に動きがみられるように。来院より約2ヵ月/施術7回目で柳原法34点まで改善、顔に少し硬さは感じるものの、自覚的にも他覚的にも発症前とほぼ変わらない状態になったとのことで終了された。
50代前半・女性(ベル麻痺/発症より8日目に来院)
前日の夜に 首の後部に重たさと痛み、すこしふらつきも感じられる。翌朝もふらつきが残り、口に違和感が出始める。その後、しびれ、動かしにくさも出始めたので、総合病院を受診。脳検査の結果、腫瘍、骨折などの異常はなく、自宅近くの耳鼻科でステロイドの服用を開始。発症8日目に当院での施術を開始。初回の柳原法は17点。週に1度の施術を続け、来院より2週間/3回目の施術で柳原法36点まで改善。自覚的には口角に少し硬さが残ると感じる程度。その後も鍼灸を続け、来院より約1ヵ月/鍼灸5回で柳原法40点、口角の硬さも取れ、終了された。
60代前半・男性(末梢性顔面神経麻痺/発症より40日目に来院)
右耳後部に痛みを感じた翌日、顔右側が下垂し、力が入らなくなる。すぐに近隣の耳鼻科を受診し、ステロイドの服用を開始。検査のため大学病院へ転院され、結果 柳原法8点、EnoG42%。その後、顔面神経減荷術を薦められるが、手術は受けずに当院へ来院。来院時柳原法12点。来院から2ヵ月/鍼灸8回で、額や口角が動き出し、3ヵ月/鍼灸11回で柳原法24点、目の下、口角に多少硬さが残る。開始後5ヵ月/鍼灸20回で柳原法36点まで改善。その後も来院間隔をあけながら6ヵ月目まで続けられ、柳原法38点、自覚的にも全く違和感なくなり終了された。
30代後半・女性(ヘルペスウイルス/発症より3日目に来院)
3日前に耳の痛み、後頭部痛、めまい、その翌日に舌にしびれを感じた翌々日にほうれい線が入らなくなり、飲み物が口端からこぼれ始めたため脳神経外科へ。首から上の神経に腫瘍等の所見はなく、翌日、総合病院の耳鼻科受診で顔面神経麻痺と診断。病院でのステロイドとプレドニンの服用が始まった翌日に当院へ。眉の下垂、まばたき出来ず徐々に目が閉じてくる、麻痺側の味覚障害、等の症状。初回の柳原法15点。その後、病院から治る確約はできないので、鍼灸の併用も、とすすめられる。20日後/鍼灸4回、柳原法25点。27日後/鍼灸5回時にセカンドオピニオンで大学の附属病院を受診。病院での柳原法は30点、このあとのEnoGの結果も良好で、病院での診察で40点が出た1ヵ月10日をもって終了された。
10代前半・女性(末梢性顔面神経麻痺/35日目に来院)
風邪で中耳炎の診断後に耳の痛みが残り、1週間後に片側の眼を閉じることが出来なくなる、味覚障害、口から水が漏れ始め総合病院へ。顔面神経麻痺との診断で1週間通院によるステロイド治療が始まる。その後も麻痺症状が残ったため、当院へ。初回柳原法14点。間隔を詰めて来院の8日後/鍼灸3回で柳原法21点。少し眼を閉じることが出来るように。その後は週1回のペースで発症より2か月と2週間/鍼灸7回で柳原法25点。水もほとんどこぼれなくなり、病院ではほぼ完治と言われるが、そのあとも続けられ、発症より3ヵ月/鍼灸9回、柳原法では28点だが、自覚的に発症前くらいに回復と判断され鍼灸も終了された。
3才・男児(末梢性顔面神経麻痺/発症より6日目に来院)
強風の吹く中長時間外で遊ばれた夜にご両親が顔の違和感を感じ、翌日には顔の片側が動いていなかったため、大学病院受診、顔面神経麻痺と診断を受ける。通院による服薬治療(ステロイド、ビタミンB12)を開始するが薬が苦く全く受け付けなくなったため、当院へ。発症より6日目/鍼灸初回、柳原法8点。その5日後/鍼灸3回目、安静時は左右対称に戻り始める。この頃から当初、不安から常にお母様から離れられずにいらしたのが、精神的にも落ち着いてこられ、自身での歩行、外出もできるように。発症より20日/鍼灸6回目、柳原法28点。軽い閉眼時に兎眼、口笛を吹くほど口をとがらせると片側に寄る、くらいの症状になったので、保育園への通園を再開されるとのこと。発症より1ヵ月と20日/鍼灸9回目にご両親共に完治との判断をされ終了した。
60代前半・男性(ハント症候群/発症より3ヵ月で来院)
初期症状として声が出にくい、耳痛があり耳鼻科受診されるが処置はなく、その2日後に顔にゆがみが出始め総合病院の内科~耳鼻科受診でハント症候群と診断される。ステロイドとビタミンの点滴療法を1週間続けたが痛みがひどく約3週間休職されることに。その後も麻痺症状が残るとのことで、遠方より当院へ来院される。初回柳原法16点。自覚では変化ないように思えたが、ご家族からは変化を感じると告げられる。その後週1回のペースで通われ、発症より4ヵ月/鍼灸5回目には自覚的にも良好、患側瞼に午前中は良いが午後になると徐々に落ちてくるという違和感が残るとのこと。その後、鍼灸7回目で遠方からの通院に配慮し、自宅から通いやすい距離での鍼灸院を紹介し、転院いただいた。
70代前半・男性(ベル麻痺/発症より25日目に来院)
起床時に片側口角の下垂を感じ、翌日かかりつけの内科を受診。検査の結果、末梢性顔面神経麻痺、ベル麻痺、の診断でステロイド服用開始。1ヵ月後の病院再診の前に鍼灸を始められる。病院では柳原法、EnoGは受けられず。当院での初回柳原法は8点。その後、来院1ヵ月/鍼灸7回目で柳原法20点、3ヵ月/鍼灸9回で28点、と鍼灸は月に1~2度のペースで緩やかに改善し、周囲の方から「目立たなくなった」と言われ終了された。
10代後半・男性(ベル麻痺/発症より23日目に来院)
前日、味覚に違和感、当日、唇、目が動きにくくなり内科を受診。ベル麻痺と診断。12日間 ステロイドを服用。味覚は少し戻るが、目や口の症状は治まらず、病院と並行して当院へ。初回の柳原法13点。1週間に1度のペースで来院より1ヵ月後/鍼灸5回で、柳原法26点。気にならない部分も増えてはきたが口角と目の下あたりにツッパリ感と動かしづらさが残られる。来院より約2ヵ月/鍼灸11回時に柳原法34点、眉に少しの左右差、閉眼時力が入らない、など目の周りに自覚症状は残るが他はほぼ気にならなくなり終了された。
30代前半・男性(末梢性顔面神経麻痺/2日目に来院)
朝、口のあたりに力が入らなくなり、食事が摂りづらくなり脳神経外科受診。顔面神経麻痺との診断を受ける。病院と同じタイミングで当院へ。初回柳原法7点。来院時には額はほぼ動かず、口角も麻痺側に引かれて息がもれてしまう。その後、週1回のペースで発症より3週間後/鍼灸4回時にまぶた、小鼻、口角に動きが出だして自覚的に少し楽に感じるように。その1週間後の病院での診察では経過良好との診断。発症より5週間/鍼灸6回、家族からも良好と言われる。自覚としては口角に若干の差、少しの兎眼と眼の渇きが残られる。発症より約2ヵ月/鍼灸9回で柳原法39点。自覚的には目の下部の硬さが気になるがこの時点で鍼灸を終了された。
20代前半・女性(ベル麻痺/発症より13日目に来院)
起床すると片側顔面が動かなくなっており耳鼻科を受診。ベル麻痺の診断を受けステロイド治療開始。発症前に患側耳後部に痛みは感じていたが歯科治療中だったため歯を起因と思いその時点では受診せずに過ごされる。初回柳原法10点。額は動かず、閉眼も出来ず。息が漏れるため頬をふくらませることが出来なかった。その後、来院より1ヵ月あまり/鍼灸6回で柳原法23点。2ヵ月1週間/鍼灸9回で柳原法34点。眼だけ完全に閉じることが出来ないが他はあまり気にならなくなる。遠方からの通院のため、一旦ここで終了。半年後に口角と目の下部に違和感が出たので再来院される。柳原法は39点。2回の施術で改善して終了された。
40代後半・女性(末梢性顔面神経麻痺/発症より17日目に来院)
起床時に目を閉じることが出来ず、また口角が下がり始め脳神経外科を受診。顔面神経麻痺の診断を受け治療開始。1週間変化がなかったため耳鼻科を受診。通院でステロイドの点滴治療を受ける。柳原法8点➔14点に。この時点で当院へ来院。来院より2週間/鍼灸4回で閉眼できるようになり、口角にも動きが出て下垂も改善してくる。眉、鼻の左右差、頬の引きつりはまだ残る。柳原法28点。その後、来院より5週間/鍼灸7回目に病院で9割改善の診断。小鼻に少し違和感が残る程度にまで改善。柳原法39点で終了された。
30代前半・男性(末梢性顔面神経麻痺/12日目に来院)
食事中の違和感から発症。耳鼻科受診で耳介に水痘との診断。翌日より入院、ステロイド点滴治療開始。1週間後の退院時に、医師に鍼灸施術の希望を伝え、病院より診療情報を持参の上来院される。この時点での柳原法6点。来院時は完全麻痺の状態で、かすかな動きしか確認できず。発症より1ヵ月/鍼灸6回。病院にて最初の状態からみると順調な回復だと告げられる。額、眉、小鼻、口角、共に前回より動きが出ている。発症より2ヵ月/鍼灸9回目。目の下から頬にかけての硬さは残るが安静時の左右差はかなり改善。片目つぶりもできるように。柳原法33点。発症より3ヵ月/鍼灸15回。病院での検診ではスコア満点で薬も治療も終了。当院での柳原法は38点。ただ、自覚として目の下の硬さが残る、とのことでこの後も鍼灸を2週間に1度のペースで4ヵ月続けられ、大きく笑う時のみ硬さを感じるがほぼ改善とのことで終了される。
70代前半・男性(末梢性顔面神経麻痺/発症より27日目に来院)
1ヵ月前、片側耳に違和感や痛みを感じ 救急を受診される。脳に異常は認められなかったが糖尿病の診察に翌日大学病院へ。この2日後 口元に力が入らず水が漏れ始め、患側上唇に発赤、口内炎も発症。ヘルペスウイルスは検出されず末梢性顔面神経麻痺の診断を受けられる。発症5日目からステロイド、ビタミンB、の服薬開始。発症より27日目に当院へ。来院時、EnoG5%、柳原法24点。服薬は継続中。 味覚障害、患側聴力低下、食事がうまく飲み込めず 口の中に残るなどの症状。耳鳴り、高音難聴、HbA1c正常… など多くの症状を併発。しかし、鍼灸開始後、回を追うごとに、閉眼が少し楽になる➔口角が動くようになり水が漏れなくなる➔味覚、聴覚が戻る、と順調に症状が緩和。鍼灸4回で柳原法32点。その後病院でも経過良好との診断で服薬終了。病院での経過観察は4ヵ月で一旦終了になられたが、鍼灸は続けられ、5ヵ月後、鍼灸23回で顔の違和感もほぼなくなり、柳原法40点で鍼灸を終了された。