不妊治療と鍼灸~丸亀・厚仁病院でのJISRAM公開講座~
2018年03月28日 | 研修・講習会不妊治療と鍼灸日々のいろいろ
3月25日に 私が所属する日本生殖鍼灸標準化機関(JISRAM)の研修会が
香川県丸亀市の厚仁病院で行われました。
先々週の高松に続いて、3月2度目の香川県です。
今回は公開講座ということもあり、会員以外も含め、日本全国から70名ほどの鍼灸師の先生方の参加がありました。
JISRAMの研修会は これまでにも何度かご紹介しましたが、ちょっとハードです。
今回も、内容、タイムスケジュール、ともにミッチリな一日を過ごしてきました。
まずは、午前中、いきなり生殖領域の基礎分野のテストから始まりました。
40問を20分・・ と考える余裕もない短い時間での試験。
結果は、なんとか平均点以上ではありましたが、全問正解とはいかず・・
忘れがちな基礎の勉強、反復学習が必要だ、と反省しました。
そのあと 厚仁病院院長の松山毅彦先生から 『生殖医療の実際』
と題して その基礎、男性側、女性側それぞれの不妊の原因、体外受精の流れから卵巣刺激方法の違いと適応、そして細かなラボワークに至るまで最新の生殖医療を分かりやすく解説いただきました。
今回は会場に厚仁病院を提供いただいたこともあり、松山先生のご厚意で病院内の胚培養室と新しく開設される鍼灸ルームの見学もさせて頂くことができました。
普段見ることができない施設を案内いただいたのですが、ドクターや培養士の方々が 受精卵に接する際に
胎内の環境と同じ条件になるように熟慮され、また 生まれたばかりの赤ちゃんのように受精卵に接していらっしゃる姿に大変感銘を受けました。
私たちも 職務は違いますが 同じ患者様に寄り添う身として そのような気持ちをいつも持ち続けなくてはいけないと思いました。
午後からは JISRAMの中村一徳会長により 鍼灸と低出力レーザーを併用した、鍼灸との手技が公開されました。
ポイントは2点。
・卵子の質を高める育卵のための鍼灸
・着床率を高めるための着床のための鍼灸
です。
中村先生の発表は 自分たちのデータが有利になるよう条件操作をせずに得られた
鍼灸施術前後の胚盤胞到達率、妊娠率などの多くのデータとその方法です。
厚仁病院の松山先生からも
「不妊治療に鍼灸の関われる範囲は広いと思われるが、その効果を判定できるだけの検証作業が必要であり、日々の業務においてもその感覚は忘れてはいけない」
という激励のお言葉をいただきました。
JISRAMの会員として、多くの方に さらなる探求心のもと、より良い治療を提供していこう・・
そんな気持ちを再確認をする一日でした。
全国の新しい先生方とも新たな繋がりを持つこともでき、いろんなエネルギーを充電できました。
お腹の方の充電も・・
骨付き鳥とうどんでたっぶり、でしたヨ。